ホールスタッフの年収はどのくらい?平均年収や収入アップに役立つ資格を解説

ホールスタッフの年収はどのくらい?平均年収や収入アップに役立つ資格を解説

「ホールスタッフの年収ってどのくらい?」
「将来的に収入を上げる方法は?」

そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

本記事では、ホールスタッフの年収実態を年代別・地域別に詳しく解説し、さらに年収アップのための具体的な方法もご紹介します。

飲食業界で働く方や転職を検討中の方にとって、きっと参考になる情報が満載です。ぜひ最後までご覧ください。

ホールスタッフの年収実態について

ホールスタッフの年収実態について

まずは、ホールスタッフの年収実態について一つひとつみていきましょう。

ホールスタッフの平均年収

統計によると、ホールスタッフの平均年収は358.4万円となっています。

参考:ホールスタッフ(レストラン)|職業情報提供サイト「job tag」

ただし、この数字は飲食業に従事する方全体の平均であることを理解しておきましょう。なお、飲食店と一口に言っても、レストラン、居酒屋、カフェなど業態はさまざまです。また、日本全国で展開しているチェーン店もあれば、個人で営業しているお店もあります。

一般的に、ホールスタッフの年収は勤務先の規模が大きくなるほど高くなる傾向があるのを頭に入れておきましょう。

年代別でみるホールスタッフの平均年収

続いて、年代によって年収がどのように変化するのか、詳しくみてみましょう。

年代 平均年収
19歳 250.13万円
20~24歳 308.51万円
25~29歳 345.03万円
30~34歳 364.17万円
35~39歳 395.53万円
40~44歳 399.42万円
45~49歳 402.36万円
50~54歳 406.17万円
55~59歳 369.61万円
60~64歳 323.28万円
65~69歳 279.07万円
70歳 245.42万円

参考:ホールスタッフ(レストラン)|職業情報提供サイト「job tag」

これらのデータをみると、新人時代は年収が低めですが、50代をピークに徐々に年収アップが見込める可能性があると言えます。

時間はかかるかもしれませんが、一般職から主任、エリアマネージャーといった昇進・昇給を経て、徐々に年収が上がると想定されます。

ホールスタッフの主な就職・転職先

ホールスタッフの主な就職・転職先

ホールスタッフが活躍できる職場は、多岐にわたります。

以下では、ホールスタッフの主な就職・転職先を表でまとめました。

業態
カフェ
和食店
寿司店
中華料理屋
焼肉屋
ダイニング
居酒屋・バー
ファーストフード
ホテルのレストラン
ファミリーレストラン
レストラン(イタリアン・フレンチ)

なお、お店によってお客様が求めるサービスは大きく異なるので、求められる接客スキルも変わってきます。

たとえば、居酒屋に来るお客様は料理の味やお酒の種類の豊富さなどを重視する一方、ファーストフードに来るお客様は、安さや提供スピードなどを求めるでしょう。

そのため、飲食店で働く場合は、自分にもっとも合った業態を探すことがポイントです。

ホールスタッフの年収の特徴

ホールスタッフの年収の特徴

ホールスタッフの年収には、いくつかの特徴的な傾向があります。

同じ飲食業界でも職種や地域によって差があるため、詳しくみていきましょう。

キッチンスタッフよりも年収は低め

実は、ホールスタッフの年収はキッチンスタッフよりもやや低い傾向にあります。

具体的な金額差は、以下のとおりです。

ホールスタッフ: 358.4万円
キッチンスタッフ: 369.5万円

参考:ホールスタッフ(レストラン)|職業情報提供サイト「job tag」
参考:すし職人|職業情報提供サイト「job tag」
参考:そば・うどん調理人|職業情報提供サイト「job tag」
参考:日本料理調理人(板前)|職業情報提供サイト「job tag」
参考:調理補助|職業情報提供サイト「job tag」

このような差が生まれる理由は、キッチンスタッフは腕を磨くまで時間がかかり、店舗の品質や評判に直結する重要な役割を担っているからです。

ただし、店長やマネージャーなどの管理職を目指せば年収が上がる可能性はあります。また、ソムリエやバーテンダーといった専門性を高める道もあり、エキスパートとして高い収入を得ることも可能です。

【ランキング】地域別にみるホールスタッフの平均年収

続いて、都道府県別にみたホールスタッフの年収ランキングTOP10を紹介します。

順位 都道府県 平均年収
1位 東京都 約428.3万円
2位 山梨県 約392.8万円
3位 神奈川県 約388.2万円
4位 大阪府 約385.8万円
5位 滋賀県 約373万円
6位 埼玉県 約371.2万円
7位 愛知県 約368.1万円
8位 富山県 約361.7万円
9位 千葉県 約359.9万円
10位 京都府 約358.6万円

参考:ホールスタッフ(レストラン)|職業情報提供サイト「job tag」

このように、飲食店の給与相場は地域によっても大きく異なる傾向です。もっとも平均年収が高いのは東京都(428.3万円)、もっとも平均年収が低いのは新潟県(年収242.3万円)という結果でした。

店舗の規模や業種でも変動しますが、平均年収は生活コストの高さに比例していると考えられます。

深夜勤務だと高収入になりやすい

スナックや居酒屋、バーなどで深夜勤務をする場合、深夜手当の支給によって、年収が高めになる場合があります。また、飲食店によっては経験やスキルが求められる蕎麦屋や寿司屋も年収が高めの場合があります。

ただし飲食店の正社員勤務は、給与に最初からみなし残業代が含まれている場合があります。収入を増やすには、みなし残業以上に残業し、長時間の時間外勤務が必要になる場合があるため、注意が必要です。

もしも残業代で年収アップを考える場合は、「みなし残業」に気を付けるのがポイントです。

年収アップに役立つホールスタッフ向けの資格3選

ホールスタッフが年収を上げるための方法

スキルアップと年収アップを両立させたい方には、資格取得がおすすめです。

ここでは、ホールスタッフにおすすめの資格を3つご紹介します。

①レストランサービス技能士

レストランでのサービスに関する国家資格です。ウェイターやウェイトレスとして高い技能と知識を持つことを証明できます。

レストランサービス技能検定試験は、レベルにより1級から3級に分かれています。毎年全国で行われる試験に合格すれば、レストランサービス技能士として国から認定されます。

②サービス接遇実務検定

サービス業における基本的な心構えや応対の技能を評価する検定です。言葉遣いや態度、振る舞いなど、実践的なサービス能力を測る内容となっています。

コンピューターでサービス接遇検定(2級・3級)を受験するCBT試験も実施しており、テストセンターに行けば、年3回の試験日に限定されずに好きな日に受験を受けられます。

③ホテルビジネス実務検定

ホテル業務に関する幅広い知識と実践的な対応能力を測る検定です。宿泊、料飲、宴会、マーケティングなど、さまざまな部門の知識が問われます。

なお、ベーシックレベルはホテルや関連企業の一般職の方やホテルに転職したい方向けである一方、マネジメントレベルは管理職クラスになりたい方向けの検定です。

ホールスタッフが年収を上げるための方法

ホールスタッフの主な就職・転職先

ホールスタッフとして年収アップを目指すには、いくつかの方法が挙げられます。

自分の状況や将来のキャリアプランに合わせて、ベストな方法を選びましょう。

高収入の企業へ転職する

今よりも、年収が高い企業や福利厚生が充実した職場を選ぶのもひとつの方法です。企業規模で給料は大きく変わるため、上手くいけば収入が大幅に上がるかもしれません。

一般的に、個店の飲食店よりも企業規模の大きい企業の方が年収は高くなりやすい傾向です。条件の良い企業へ転職するには経験やスキルを重視される可能性はありますが、成功すれば年収アップを狙える可能性は十分にあるでしょう。

接客スキルなどを磨き上げる

接客スキルを磨いて、担当分野のスキルを高めるのもひとつの手です。スキルが高まったことが認められれば、「お客様に満足度の高いサービスができる人」とみなされ、今よりも給料を上げてもらえる可能性が高まります。

接客業の腕を磨けば、より責任感のある仕事を任されることが増え、キャリアアップを狙える可能性も上がるでしょう。

資格を取得して手当をもらう

飲食に関する資格を取得すれば、昇給や収入アップにつながる可能性があります。勤務先が資格手当を支給してくれるなら、資格手当で年収アップが期待できるでしょう。

ホールスタッフにおすすめなのは、「接客サービスマナー検定」「サービス接遇検定」「レストランサービス技能検定」などの接客業に関連した資格です。

なお、資格手当を狙いたいときは、必ず入社する前に企業の待遇面をチェックしておきましょう。

深夜勤務で残業代をもらう

残業や深夜勤務の機会を増やし、残業代・深夜手当をもらうのもひとつの方法です。長時間労働と深夜勤務は身体的に疲れるものですが、収入アップのためには効率的な方法でもあります。

また、深夜勤務をおこなえるかどうかは、飲食店の業態によって大きく異なります。一般的に、深夜営業をおこなっているのは居酒屋やバーなどのお酒を伴う飲食店です。

深夜勤務で年収を上げたい場合は、勤務先で深夜勤務があるかを事前に確認しておきましょう。

役職に就いて本社勤務も視野に入れる

若いうちからスキルアップを重ねて、社内の重要ポストを目指すのもひとつの道です。店長の資質が高まれば業績アップに貢献しやすく、昇給額が高くなるチャンスがあります。

育成経験、シフト・労務管理、売上作り、販促企画などのマネジメント経験を積むと良いでしょう。お給料も上がり、年齢的に体力がキツくなった際には、本社勤務を目指せる可能性もあります。

独立して自分のお店を出す

ホールスタッフとしてのスキルを磨いて、自身の店舗を出すのもひとつの手です。成功すれば大幅な収入アップが見込めますが、経営手腕も必要ですし、経営リスクも伴います。

独立して自分のお店を出したい方は、飲食店は社会情勢によって収入が変化しやすく、常に赤字のリスクがつきまとうものである点を理解しておきましょう。

まとめ

ホールスタッフの平均年収は358.4万円で、年代や地域、業態によって大きく変動します。キッチンスタッフよりもやや低い傾向にありますが、管理職への昇進や専門性を高めることで年収アップは十分可能です。

年収を上げるためには、転職、スキルアップ、資格取得、役職昇進など複数の選択肢があります。自分の将来設計に合わせて、最適な方法を選択することが重要です。

飲食業界は、経験とスキルが評価される業界でもあります。まずは目の前の仕事に真摯に取り組み、着実にキャリアを積み重ねていくことが、年収アップへの近道といえるでしょう。

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